Rainbow Frontier 制作後記
はじめに

(2019/05/05 公開・更新)
(2022/04/29 Webサイト引っ越しに伴い当時の文章を転載。当時の雑文のままで恥ずかしいですが、記録ということで…。)


こんにちは、Silentroomです。
この記事は2019年4月28日に発表した自分のソロアルバム「Rainbow Frontier」の制作後記になります。

※アルバムを一聴してから読むことを想定した文章です。
まずはこの制作後記を読まずに、フレッシュな気持ちでアルバムを楽しんでいただければ嬉しいです!


Special Website – Rainbow Frontier
rainbowfrontier.silentrm.net


01. Wondertainer

制作時期: 2016年3~9月
初発表: 2016年9月18日 FRENZ 2016 / 駿君の映像とともに出展されました
その後ミキシングや細部の修正を大規模に行いアルバムに収録しました。

自分としてはBOFU2016に向けて制作していた作品で、ハツラツとした明るさや豊かな表情の変化を音楽ゲームサイズの楽曲に落とし込もうと試みて完成した作品です。
特徴的な繰り返されるベルのフレーズに合わせ、冒頭からロックンロール調のDnBなリズムに攻めてるコード進行を乗せて、イントロで聴き手を掴もうと思って作曲してました。当時聴いていたいくつかの有名な日本の合唱曲作曲家の作品に影響を受けているフレーズもたくさんあります。

(2019年7月14日 追記) 影響を受けた日本の合唱曲:
松下耕「北へ」から 俵積み唄、「この星の上で」から 今年
松本望「天使のいる構図」から V. Finale

2016年の8月~9月中旬ごろが制作のピークでメチャクチャ頑張ってパソコンに向かっていた記憶があります…
当時高校3年生だったのですが、所属していた部活の大会・遠征や、音楽企画「UNDERVEIL」の制作進行とWondertainerの制作のタイミングが衝突しており、死にかけながら制作していました ちゃんと完成していろいろ無事に済んで良かったです…
お気に入りポイントは全体のコード進行と、1:35でDメジャーの和音で全力でクレッシェンドするところです。
このクレッシェンドに自分の2016年が詰まっていると言っても過言ではない(え?)

当アルバム「Rainbow Frontier」の一番手を飾っている理由としては、
このアルバムは自分の少年時代の制作の総決算的存在にしようと思っていたところがあり、
最もフレッシュに残り11曲へのストーリーや道筋を作ってくれる楽曲といったら、
それは勢いのある展開を持つ元気なWondertainerかなと思ったというところになります。

2016年時点では制作環境のチープさの問題があり、ミキシングがかなりきついことになっていたのですが、今回のアルバムに収録するにあたって作品の良さや性格を損なわないよう気をつけながらミキシングを大きく修正しました。
かなり熱量と陽の気がある少年時代らしい楽曲であり、自分で聴き返す度に刺激を受ける楽曲になりました。

02. Aliake

制作時期: 2015年6月
初発表: 2015年8月15日 Diverse System アルバム”FUTURE CHALLENGE” / 当時はMamonoという名義で出しました
その後ミキシングの修正を施しアルバムに収録しました。

アルバム12曲中もっとも若い時期に作られた曲です。自分にとってオーパーツ的というか何で2015年にこんな素晴らしい曲が書けたのかまったく分かりません とてもいい曲です。
リズムもコード進行もメロも全部良くて 1+1+1=300 みたいになってる曲です どういうことだ?

この曲を制作していて自分の音楽に対する基本的な2つのフェティシズムを発見した節があるというか、そのフェティシズムを全力で体現したような曲です。
ひとつは、異なる周期・リズムで繰り返すフレーズ同士が交合し、時間変化に合わせて表情が変わること(0:28~0:54の例)で、もうひとつは、鳴ってる和音+ベースのうち、最低音(ベース)+ 和音パートのうち最高音(トップノート)+ メロディー の三つの音に関して、ベース対トップノート、ベース対メロディーの二組にそれぞれ発生する音程に注意しながらメロディ展開やコード進行を作ることです。

前者のフェティシズムはその後Hybrid Trapなジャンルの曲を作るときに活きていたり、あとはProtoflickerで露骨に出てたりします。後者の方はその後どんな曲を作るときにも意識してる感じです。

ベース対メロディーの音程がAliakeでマジで好きなところです。サビ(メインパート)に入ってまず9度で始まってその後は3度や5度を中心に作っているのですが、この初手で9度(他には7度や4度)に行き、初手では3度や5度、8度は取らないみたいなクセがその後の作品でメッチャ自分の癖のように出ているのでチェックしてみてください(?)
これ僕好きなんですよね… 通じる人には通じてほしい!

03. GLITCH SWITCH


初期版制作時期: 2017年8月21-22日
初発表: 2017年10月10日 BOFU2017 / GRASSEZという偽名で出しました
ロング化: 2019年2月9日のBM9820ATというイベントのために制作しました。そちらのコンピレーションアルバムに終盤の展開が異なるバージョンが収録されています。
その後微修正を施しアルバムに収録しました。


音ゲーにぜんぜんバカなハードコアがない!じゃあおれが作るか!→ できた よかったですね

ロング版では原曲の持ってる二相性のポテンシャルを思いっきり引き出して新フレーズを追加しました。
中盤のトラップ地帯で低音を撃つという感じで鳴らすのが最高でした。
トラップ地帯天才じゃないですか?おれ、天才(え?)

終盤のメロディを作るとき、原曲のメロディを変奏して作っていたのですが(4:32~4:52)
昔の自分が無意識に置いておいた伏線を全力で回収して2019年に甦ったフレーズのような感触がして、制作していて感極まってました。

4:53~5:13のメロディは2017年最後の自分の曲「With Now」から引用・アレンジです。
https://soundcloud.com/silentrm-net/with-now
みんな!愛してるぞ!

04. NULCTRL EX

初期版制作時期: 2018年8月
初発表: 2018年9月15日 FRENZ 2018 / 映像も作りました。見てね!
ロング化: 2019年1月 GroundbreakinGという無料アルバムにも収録されています。
GroundbreakinGバージョンから若干修正してアルバムに収録しました。

NULCTRL Remix Contest 開催中です!!
https://silentrm.net/nulctrl-remix-contest 2019年5月27日まで!
(終了しました)

うーん特に説明することがない!いろいろもう各所で書いている気がするので…

音楽のリズムを聴くことによって身体が動く、という原義的な接続があると思うんですけど、
身体が動くということは視線も動くということなので、
映像を作るときに視線の誘導方向が音楽のリズムによる誘導と極力一致するようにこだわって制作してました。

あとは、音楽ゲームとしても音楽映像作品としても、「動きのない時間」「休符」を体感させる作りを目指していました。ご好評いただけて何よりです!

Pattern EX 地帯のブラスターベース連打はあれですね!
ヤバい音をヤバいデカい音で聴くと、たのしい!

05. Alismonitos Lethaeus


原曲: Silentroomの “Lethaeus” (2017) / 音楽ゲーム「Arcaea」 © lowiro に書き下ろしとして収録いただきました。
この曲を2019年3月にセルフリミックスしましたのが「Alismonitos Lethaeus」です。

2018年のエイプリルフールにArcaeaで「Ignotus Afterburn」という曲が出たのですが、
https://soundcloud.com/nitrox72/arcaea-ignotus-afterburn
上記音源では省かれているのですが、ゲーム中では一部にLethaeusがサンプリングされてコラージュされており、
(Arcaeaのプレイ動画を検索すると、該当の音源が聴けるかもしれません)
それを聴いたらLethaeusのアレンジ案が思いついたので、実行して制作しました。
Alismonitosの0:58~の2小節がまさしくこれです!これがやりたくて作ったのです!

もともとはFreeform調の高速4つ打ちとして楽曲を制作するつもりでしたが、
試作してみてあまりおもしろくならなかったので、
当アルバム Rainbow Frontier でやれていなかった自分のHybrid trap調の制作スタイルをこの曲に起用することとして
無事「Alismonitos Lethaeus」が完成しました。

原曲 Lethaeus はとてもクラシカルなコード進行と優等生っぽい作編曲だったので、
今回の Alismonitos Lethaeus では思いっきり反抗して、アンダーグラウンドな色を前面に出しました。
1:41~のシンセソロ地帯とか、Lethaeusでは丁寧な譜面を弾いてたシンセがこっちでは思いっきりアウトゴーイングでジューシーな旋律を弾いてますね!
https://twitter.com/plcube/status/1124639031638220800
これもやりたかった~~できてよかったです。

Lethaeusはギリシャ語由来の単語だったのでAlismonitosもギリシャ語から持ってきました。
Alismonitos Lethaeus で 忘れられない忘却 という感じになります。アリスモニトス・レーテウス!
自分で聴いててすげ~と言いたくなるかっこいい曲になったのでみんな聴いてください!

06. Protoflicker


初期版制作時期: 2018年4月
初発表: 2018年6月28日 音楽ゲーム「Lanota」 © Noxy Games Inc. に書き下ろしとして収録いただきました。
ロング化: 2019年2月

psyなベースが特徴の三連符主体のProgressive Tranceです。
ロング化がすごく自然に作れて楽しかったです。いい曲だ~

Aliakeのセクションで書きましたが、異なる周期性をもつ複数の旋律たちが交合して、ポリリズム的効果と音程間隔の変化が同時に生まれるのがメチャメチャ好きなので、Protoflickerは大好きです めっちゃキレイなんですよね

ゲーム版音源の楽曲の終わり方をロングバージョンに持ってこれなかったことは残念ですが、
せっかくトランスのロング化なのでクラブバージョンということでここはひとつ!
自分的にはこっちの終わり方も好きです。

07. LASTMORN


制作時期: 2015年6~9月
初発表: 2015年9月10日 BOFU2015
その後ミキシングや細部の修正を大規模に行いアルバムに収録しました。

2015年にAliakeを書いた後はずっとこの曲を作っていました。
ほぼ電子楽器だけの楽曲でどうやって強弱の変化や表情の変化を付けるか試行錯誤しながら作りました。
自分の10代の作品のうち屈指の名曲だと思っています。

曲がめちゃくちゃ良かったのですが、当時のミキシングがぜんぜんダメで今回アルバム収録にあたり抜本的に修正しました…大変でした…。使っていたシンセサイザーの問題もあり、満点の音色を目指すことが難しかったのですが、公開当時の楽曲の持っていた熱量や勢いを損ないたくなかったのでシンセサイザーは差し替えずに極力頑張って整形してみました。

昔はフェードアウトで曖昧な終わり方をしていたのですが、アルバム収録の段で明確な終わりを作りました。
ロング化を検討していたのですが、2分半のLASTMORNの展開の良さをロング化することで損なう心配があり、過去の楽曲を最も良い状態でアルバムに収録したいという思いと合わせて検討した結果、もともとのサイズで収録することになりました。

16歳の夏はこの曲を本当にずっと作っていて、夏休みはパソコンにかじりついているかベッドに倒れ込んでいるかを交互にやってました…。この曲を聴くと昔の制作や自分の様子がよみがえってみえるようで不思議な気持ちになります。

08. Angel Echo


制作時期: 2018年7月末
初発表: 2018年9月16日 FRENZ 2018 / 駿君の映像とともに出展されました
その後若干修正してアルバムに収録しました。

95BPMの低速ビートにComplextro調のベースを載せました。
夏の深夜のような風の雰囲気を帯びたインダストリアルな音楽を目指しました。

駿くんのFRENZ 2018用の映像作品のために書き下ろした曲になります。
彼から作品制作用のイメージボードを共有いただいて、それをもとに雰囲気を読み取って制作しました。

FRENZ前に京都に遊びに行き駿くんの家に泊まってて、午前3時くらいに近隣の広場に遊びに行ったのですが、
その時にこの曲を二人で聴いてて景色に雰囲気がマッチしまくっててびっくりした思い出があります。
(駿くんにこの時間帯の雰囲気にエンゼルエコーが合うんだということをやたら熱弁された)(わかるぜ)

09. Nhelv


初期版制作時期: 2017年2~10月
初発表: 2017年10月12日 BOFU2017
ロング化制作: ~2019年1月(まばらにゆっくり作業していました)


2017年の末の時点でロングバージョンを作ることを計画していましたが、当時は曲の良い展開が思い浮かばず断念していました。今回 Rainbow Frontier に収録したネルフのロング版展開は2019年1月までゆっくり考えて出来上がっていったものになります。
このロング版は、BMS版と同じ 175.89 BPM になっています。

Neurofunkの音自体は、MethLabやRenrakuといったレーベルや、Billainというアーティストをリスペクトしています。
お名前でSoundcloudなどを検索して聴いてみてください。

自分は2012年から(2018年まで)毎年 BMS OF FIGHTERS という、
BMSという音楽ゲームのフォーマットで作品を制作して出展する大会に参加しておりまして、
この曲は BOFU2017 に出展した作品になります。(個人素点部門で優勝をいただきました)


Nhelvが生まれた経緯についてちょっと書きます。
2016年までBOFに参加し続ける中で、こういう大会で注目を浴びる作品と、
作品として優れている・良さを持っている作品との間に隔たりを感じるようになり、
2015~2017年あたり自分がけっこう疲弊していたところがまずありまして…、

商業音楽ゲームでも取り上げられている楽曲が、特にクラブミュージック色の強いものや音ゲーコアとよばれる音楽だと
音ゲー楽曲の先人が作ったものに意識の重心を置いている作品が多くあり、
またそれが普通に受容されて新鮮なものとして扱われている様子が当時ありました。

「オリジナリティが高かったり、もっと良いものを作ったりしている人々がいるのだから、
妥協して半端なものを受容せずに、そちらに注意を向けて目や耳を養って欲しい」
というままならない気持ちとフラストレーション、
すごく言葉を選ばず言ってしまうと音ゲー音楽の界隈に対するつまらなさと無力感を感じていました。
2019年のいまこうして書いてみると、自分も偏った見方をしていたところはあると思うので少し反省しています。

当時そのような感じで山積していった気持ちの淀みを爆発させる対象となったのがNhelvという作品です。
小細工なしでただわからせてやるという暗い執念で2017年にこの曲を書いていたのを覚えています。

そんな調子で作っていた曲なので、
17年9月にこの曲を発表してから自分でも聴き返すのがちょっと怖いな、と感じるところが正直ありました。
この曲を書くことで気持ちが晴れたところもあるので作って後悔していることはないのですが、
2017年のときの自分の感情をこの曲に封印して放棄してしまったようで、これでいいのかなという気持ちがありました。


話は変わって、自分の活動の性格を大きく変えることとなった企画があり、
その名を UNDERVEIL というのですが、
Undertaleのゲーム音楽を大人数でアレンジするアルバム企画で、2015年から2018年にかけて続きました。
(僕が主催を務めました。)

2017年に UNDERVEIL THE REAL というオフ会兼UNDERVEIL視聴会がUNDERVEILメンバーの厚意によって開催され、
自分にとってインターネットを経由したオフ会というものの初体験となりました。
https://www.youtube.com/watch?v=3kyx4Smf3a0
本当に、大変ありがたいことに、UNDERVEIL THE REAL で僕に内緒でUNDERVEILメンバーたちがサプライズを用意していてくれて、それを披露していただいたときに、自分の今までの活動とか頑張ってきたことがぜんぶ報われたような気持ちになって号泣してしまいました。

大変幸運なことですが、まさしく救われたような気持ちになりました。
UNDERVEILの企画自体やそれを通して出会えた人たちとの交流を通して、
音楽自体の持っているエネルギーや、もっとポジティブな活動のしかたを再発見することができました。
なんだか上手く言えないのですが、親しい人々がこれからも心地よくものを作ったり楽しんだりできる環境のために
自分が活動することで貢献できたらとても良いな、と思うようになりました。


しばらく休養するうちに、昔の気持ちに相対するためのエネルギーがようやく溜まってきて、
この曲の蓋を開けてロング化の制作を考えることにしました。

2017年の末からあったアイデアでは、Nhelvの音ゲー版の構成の後に、自分の楽曲「Bhutesha」のように実質BPMが半分になってハーフのリズムで進行していく展開を考えていたのですが、実際に作ってみると終盤がどうしても単に暗いまま終わりそうになり、なんだかこれはしっくりこないなという感想になりました。
(AETHEKのVertebraeがこのイメージに近いです https://soundcloud.com/aethek/vertebrae )
これはボツになりました。

Nhelvのメロディと音ゲーサイズ終盤のコード進行はとても綺麗で、
実はこのメロディとコード進行が最初に僕の頭に2017年2月に降ってきて(天から与えられた心地です)
それから僕の知ってる一番過激で攻撃的な編曲をぶつけた結果、Neurofunk調のこんな曲になったわけですが…。
まあとにかくメロディが綺麗なので、このメロディの良さを再検討して表現を考えることにしました。


ロング化の結果はアルバムで聴いてください。

自分に関わって一緒に幸せな思い出を作ってくれたすべての人に感謝します。
みなさんのおかげでこの作品にこういう結末を与えることができました。
これからも何卒よろしくお願いします。

10. GAMEBOY


制作時期: 2017年8月
初発表: 2017年9月17日 FRENZ 2017 / 駿君の映像とともに出展されました
その後若干修正してアルバムに収録しました。

実は2012年から作曲に熱中しだしてから、6年間ほどビデオゲームをほとんど遊ばない時期が続いていました。
そんな中、かつてゲームに抱いていた空想や想像力を思い返して作ろうとしたのがこの作品です。

作品を作った当時に書いたちょっとした制作後記があるのでお読みください。
http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=389&event=116

現在、ゲーム制作にチャレンジしようと思っていますが、
GAMEBOY(楽曲)を作るに至った気持ちを忘れずにチャレンジしてみようと思っています。
たぶん原点がここにあります。

11. この星の上で [On our Planet]


制作時期: 2015年11~12月
初発表: 2015年12月25日 Unisphere “Magik Motion”
その後ミキシングや細部の修正を大規模に行いアルバムに収録しました。LASTMORNとこれが特に大変でした。

これはSilentroomという名前で発表した最初の曲です。

高2の冬なのですが、
Nhelvのセクションで書いたストレスがあったほかに、
ちょうどLASTMORNを書いた後にいろいろ立て続けに辛いことが起こりまして、
気持ちが参ってしまって曲を作るのが難しくなってしまったときがありました。
そんなときに時間がかかりつつも、すべてを吹き飛ばす勇気と輝きを籠めて、
再起をかけて書き上げた曲が「この星の上で」です。

作曲を頑張り始める前に聴いていて好きだった曲をぜんぶ振り返って、
自分の音楽を構成する先人のメロディたちを見つめて、この曲に編み上げました。
この曲のサビのメロディは作るのに苦労しましたが、自分のメロディの中で最も好きです。

高校時代、冬は学校から徒歩で帰っていたのですが、
「この星の上で」を遅回しで再生しながら歩いて家に帰ると、この曲にとても勇気づけられたのを覚えています。
今でもこの曲を聴くと、10代の自分が僕を励ましているような気持ちになります。

音色や楽曲の作りは、アルバムの他の曲にくらべて一段チープなところがあるかもしれませんが、
Rainbow Frontier というアルバムが自分の少年時代の総まとめであるなら、
この曲は絶対に収録するつもりでした。
特別な意味を持った、自分の分身のような一曲です。

「AFTERGLOW」に一節を引用しています。
https://www.youtube.com/watch?v=tYUAEWlsUYE

12. Rainbow Frontier


書き下ろし新曲、2019年2~3月に制作しました。


メロディがとても素直に出てきた曲です。
アルバムのタイトル曲でありますが、特別な作りはしていません。
未来の活動に立ち向かっていく決意を込めて音を置きました。
これからも頑張っていこうと思います。


さいごに

レクさんとAirさん、僕が活動をはじめた2012年からずっとお世話になりました。自分の想いを汲んでいただき、今回のアルバムに素敵なデザインを提供してくださりありがとうございました。このアルバムが自分にとっての羅針盤になることを信じています。

Puruさん、マスタリングの段になってから何度も2mixデータの修正依頼をお願いしてしまい大変お手数おかけいたしました。本当にお世話になりました…。性格の違う12曲がこんなに綺麗にまとまったのはPuruさんのおかげです。

駿くん、素敵なアートワークをありがとうございました!僕のアートボードの出し方はあまり上手じゃなかったですが、僕の意思を読み取ったかのように素晴らしいアウトプットを出してくれて本当にありがとう…。そしてこんなに豪華なティザー動画を作ってくれてありがとうございました。素晴らしかったです、そしてこれからも一緒に何か作れたら嬉しいです。

Rainbow Frontier が自分の10代の作品群の集大成やその記録としてだけでなく、将来の自分が過去の自分を振り返るときの日記、記憶の音楽のようなものとして生きることを願っています。
このアルバムを完成させるために力を貸してくださったすべての方に感謝します。